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【貿易の要!】国際輸送で必要な貿易取引書類

貿易取引では書類がモノとカネの流れを仲介します。国際輸送業務の書類にはそれぞれどんな役割があり、どの場面で使用するのでしょうか。

フォワーダー歴6年の筆者が分かりやすく解説します。

 

船積書類(Shipping Documents)

貿易取引では業務を行った証明として、様々な書類がその場面場面で作成されます。輸出者が船積みを行った証拠として輸入者にその書類を送り、ダイキンの決裁の証拠となる書類は「船積み書類」と呼ばれています。主な船積み書類にはインボイス、パッキングリスト、原産地証明、船荷証券(または航空運送状)、保険証券などがあります。

 

各業務の書類

貿易手続きを行う過程では、申請書や許可証、証明書など色々な書類がその場面場面で作成され、それぞれの役割を果たしています。

一覧で見てみましょう。

 

日本語 英語 略称
—輸送業務の書類—
海上輸送
 船荷証券 BILL OF LADING B/L
  海上運送状、サレンダーBL SEA WAYBILL, SURRENDERED B/L SWB
 ブッキング確認書 BOOKING CONFIRMATION B/C
 B/L指図書 B/L INSTRUCTION B/I
 機器受渡書 EQUIPMENT INTERCHANGE RECEIPT EIR
 保証状 LETTER OF GUARANTEE L/G
 到着案内 ARRIVAL NOTICE A/N
 荷渡指図書 DELIVERY ORDER D/O
航空輸送
 航空運送状 AIR WAYBILL AWB
 請求書(フォワーダー) DEBIT NOTE D/N
—通関業務の書類—
 コマーシャルインボイス COMMERCIAL INVOICE I/V
 パッキングリスト PACKING LIST P/L
 原産地証明書 CERTIFICATE OF ORIGINE C/O
 船積依頼書 SHIPPING INSTRUCTION S/I
 輸出許可通知書 EXPORT PERMIT E/P
 輸入許可通知書 IMPORT PERMIT I/P
—決済業務の書類—
 信用状 LETTER OF CREDIT L/C
 為替手形 BILL OF EXCHANGE B/E
—保険業務の書類—
 保険証券 INSURANCE POLICY I/P

輸送業務の書類

船荷証券とは

定期船の主要航路ではコンテナ船が起用されています。そのコンテナ輸送の船荷証券には、船会社が輸送責任を負う範囲として貨物の受取地点(Place of Receipt)と引渡地点(Place of Delivery)が記載されていて、有価証券です。船荷証券の表には、その船積みの内容を表す本船情報、荷主情報、貨物情報が記載され、裏面には船主責任や共同海損発生時の対応など船会社による運送引受条件の詳細が記載されています。本船の出港と同時に船荷証券が発行されます。

 

海上運送状、サレンダーB/Lとは

海上運送状は、運送書類の一種で貨物受取証と輸送契約書の機能は持っていますが有価証券ではありません。非有価証券であることを明確にする「Non Negotiable」(流通性がない意味)の文言が表示されています。受け荷主(Consignee)欄は必ず記名式で発行されます。

サレンダーB/Lとは、船積みの元地で回収(Surrender)されたB/Lのことで、輸出者が船積み地で発行されたオリジナルB/L を全て船積み地で船会社に差し入れ、船会社に対して輸入者への貨物引き渡しを依頼します。Surrenderedのスタンプが押されて無効となったオリジナルB/Lが荷主に渡され、また船会社はB/Lを元地で回収した旨を仕向け港の代理店へ連絡します。輸入者はB/Lの提示なしに貨物を受け取ることができるようになります。

 

ブッキング確認書とは

本船の予約を完了した際に船会社から発行される、本船名、航海番号、貨物の受取場所、書類や貨物の搬入締め切り日、出港地、仕向地などが記載された書類で、ブッキング番号や貨物の搬入先などが記載されています。

貨物を倉庫に搬入する際には、ブッキング番号が重要になります。

 

B/L指図書とは

B/Lに記載する事項を船会社に連絡する書類。

 

機器受渡書とは

コンテナをCY(コンテナ・ヤード)から搬出・搬入する際にCYオペレーターが発行するコンテナの受け渡し書です。コンテナ貨物輸送では、海上コンテナは船会社から荷主(輸出者)や荷受人(輸入者)に貸し出されます。輸出の場合、コンテナを貸し出された時にコンテナの詳細や状態を記録したEIRが発行され、コンテナシールが交付されます。海貨業者はバンニングと輸出通関手続きを行った後、コンテナをCYに搬入し、コンテナ番号やシール番号、コンテナの状態の点検を受けます。点検後、EIR/IN(機器受渡書/搬入)を受け取ります。輸入の場合はその逆の流れで行われます。

 

保証状とは

B/L内容の変更や、貿易取引において当事者間で損害が発生しそうな時に一方がこれを保証する旨を記載した念書のこと。

 

到着案内とは

貨物の到着を案内する書類で、到着日や貨物搬入先、荷主名や貨物の詳細が記載されています。こちらに記載されているB/Lの情報や金額を支払い、貨物が引き取れる状態になります。

 

荷渡指図書とは

仕向港において船会社が本船または上屋管理者宛てに発行する、貨物引渡しの指図書です。輸入者は船荷証券を船会社代理店に差し入れ、その引き換えに船会社より荷渡指図書を受け取り、本船または上屋管理者に提示して貨物を引き取ります。

 

航空運送状とは

航空輸送の運送を請け負う航空会社やフォワーダーが、貨物を受け取った証として発行する運送状。運送契約書の機能を持っていますが有価証券ではなく、流通性がありません。

航空輸送は早さが重要なため、航空輸送状のフォームはIATAにより統一化されていて、3部発行されます。オリジナルNo.1は航空会社用、No.2は受荷主用で貨物と一緒に仕向空港へ送られます。No.3は荷主に発行されます。

 

請求書(フォワーダー)とは

フォワーダーは通関手続きや輸送など請け負った業務をまとめて請求を行います。通常は請負範囲が完了した時点で請求書を発行しますが、輸入時の関税、輸入消費税が高額になる場合は、先払いで税金を受け取った後に輸入申告を始めるなど都度、対応が変わることもあります。

 

通関業務の書類

コマーシャルインボイスとは

商業送り状と呼ばれ、金額をFOBベースで記載し輸出申告時に税関に提出します。主な記載事項は下記の通りです。

―契約に関わる情報(輸出入者の名前と住所、契約番号、取引条件、決済条件など)

―商品に関わる情報(商品名、規格や型番、個数、重量、容積、サイズ、ケースマークなど)

―船積みに関わる情報(船便、航空便、港名、空港名など)

―代金請求に関わる情報(単価(通貨)、建値、請求総額、支払い方法や銀行口座など)

上記の情報が記載されたインボイスは、輸出者が輸入者宛てに発行する「納品明細書」や「代金請求書」の意味もあります。

 

パッキングリストとは

貨物の梱包ごとの商品明細書です。梱包番号やケースマーク、どのケースにどの商品が何個入っているかが詳細に記載されており、輸入時の税関検査や、輸入者側で開梱や仕分け整理するために使用されます。またインボイスに記載されている商品の量(個数や重量、容積)だけでなく、梱包後の詳細も記載されています。

 

原産地証明書とは

商品の国籍を証明する公的書類。輸出地産品であることを証明しており、日本では日本商工会議所が発給します。輸入時の場合は、輸入国での輸入関税率の決定にも使用され、船積みごとに原産地証明書の発給を申請します。よって、原産地証明書にはインボイス情報や輸送手段の詳細、原産国名が記載されています。

 

船積依頼書とは

輸出者が海貨・通関業者宛てに出す指示書のことで船積みを的確に行うための情報を記載します。この書類には、インボイスの情報や書類作成に関する情報(船荷証券上の記載事項、荷主、Notify Party、運賃がプリペイドなのかコレクトなのか)などの指示を行います。

 

輸出許可通知書、輸入許可通知書とは

申告価格が20万円以下の場合は、少額貨物となり、これを超える場合は大額貨物として記載されます。すべての貨物は税関で審査を受け、その許可が下りたものには許可印が押され交付される。

輸出入者はこの書類を保存する義務があり、5年間の保存が義務付けられています。

 

決済業務の書類

信用状とは

輸入者の依頼に基づき、輸入地の銀行が輸出者に対して支払いを保証する旨を約束したものです。信用状は発行瓶港の輸入者(発行依頼人)に対する与信行為となります。輸入者が荷為替手形決済不能となった時でも、L/C発行銀行が輸入者に代わって代金支払いを保証してくれます。

L/Cは輸出者にとっては好ましい条件ですが、輸入者のL/C発行依頼に対して輸入地の銀行が様々な条件を付けることもあり、輸入者にとっては手間と費用の掛かる決済条件ともいえます。

 

為替手形とは

L/C決済の場合、輸出者は信用状の指示に従って為替手形を作成します。一般的には「振出人」は輸出者、「名宛人」は信用状発行銀行が記載されます。為替手形には振出人、名宛人、受取人、手形番号、手形金額(数字と文字の両方)、振出地と振出日、手形支払期限のほか、インボイス番号、信用状番号、信用状日付、発行銀行、発行依頼者などの信用情報が記載されます。

 

 

保険業務の書類

保険証券とは

保険会社が発行する書類で貨物海上保険証券として発行しています。

船積書類の役割と使用する場面

上記の書類には多くの記載事項が重なっています。貿易書類の種類は多くても、記載事項は多く共通しているので、書類ごとの目的やタイミングによって、基本項目の内容を削除したり追加したりして様々な書類が作成されていきます。

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