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海上輸送の仕組み種類や特徴、実務の流れなどを解説

この記事では、国際輸送の一つである海上輸送に焦点をあて、その仕組みや種類といった特徴また貿易実務の流れも合わせて解説します。

今や私たちの生活に欠かせない輸入製品ですが、それらが一体どこから、どのようにして運ばれてきたのかを知っている人は少ないと思います。

海上輸送は国内取引とは様々な違いがあります。

その違いは、とりまく環境だけではありません。国を超えての取引のため、取引相手によって言語、文化、商習慣、規定など様々な違いがあります。

そこで今回、海上輸送の国ごとの取引の違いや貿易実務についてもご紹介します。

海上輸送の仕組み

国際輸送を支える海上輸送は常に港を往来しています。

貨物品は、届ける国によっては約半年もの間船に揺られ運ばれています。時間的な長さもそうですが、海上という長い航路を進み、何十トンという量の商品が運ばれているのです。出航する船もあれば、長旅を経て到着する船もあります。日本に居ながら海外の製品を手にすることで豊かな暮らしを実感します。

私たちの生活に欠かせない様々なものを着実に届けているのが国際輸送(海上輸送)です。

それでは、海上輸送の基本的な仕組みや特徴に迫ってみましょう。

船舶の種類・特徴

海上輸送と単にいっても運ぶ製品によって船の種類はたくさんあります。

たとえば、普段港でよく目にするコンテナ船などが有名です。

鉄で出来ているため海上という環境でも十分に耐えることができる丈夫なコンテナに、製品を入れ運びます。

海上輸送を担う船舶、コンテナ船の他には、液体を専門に運ぶLPG船、天然ガスを運ぶLNG船などがあります。

海上輸送実務の流れ

次は陸上で行う貿易実務について解説します。

海上輸送は、国内輸送とは異なる部分も多く、注意するべき点も多数あります。

取引相手が国を超えるため、言語も商習慣も違います。そのため難解に感じることもあります。

国際貿易実務において重要なことは、取引相手の商習慣を知ることです。

代金回収も当たり前のようにはいきません。

こうした特徴を踏まえて貿易実務にあたる必要があります。

また輸入する立場であれば、製品を受け取ることはもちろん、納期や受け取った商品に損傷はないか、しっかりと確認する必要があります。

日本国内の輸送を基準にとらえると、海外の取引は雑といえる場合が多くあるからです。

雑な取引に対処するために重要なのが貿易実務です。

損益が生じる取引をしないためにも、次章で紹介するような貿易実務が大切です。

貿易実務

先に述べたように、国を超えた取引であるため、自国内での取引や輸送では考えられないトラブルは起こります。

例えば、以下のようなトラブルがあります。

  • 製品を輸出したにも関わらず、代金を払ってもらえない
  • 製品が納期になっても届かない
  • 契約した内容と違う
  • 壊れている商品が混ざっている
  • 規定外の梱包により税関でストップし納期に遅れてしまう など

こうした輸送トラブルを防ぐために貿易実務は取引相手にこまめにな連絡や、指示をするといったやり取りも重要です。

材料の調達、生産地を海外コスト削減に取り組みます。

生産コストの低い人件費など総合的にコスト最適化のために、コストや供給の調整、取引相手国の規制を十分に理解することが重要になってきます。

仕入れ販売取引契約が成立した時点で、輸送の手配をします。

輸送手配

輸送手配では、メーカーの希望する納期を確認します。

納期に間に合うよう輸送手配を確実に進めることが大切です。

特に、取引相手国の梱包には注意が必要です。

国によって規制する内容は異なり、取引相手国の規制をしっかりと把握していなければなりません。

また、海上輸送は運ぶ環境も海という特殊な環境ですので、適応できる梱包が不可欠です。

せっかく送ったのに梱包が十分でなく、商品として受け取ってもらえなくなってしまいます。

特に冬場では、結露などの注意も必要です。

国際輸送では扱いが雑であることも多く、雑な積み荷でも耐えうる頑丈な梱包が求められます。

ダブルカートンや結露にも対応できる材質の梱包を選びます。

納期の確認

海上輸送でよく起こる問題は「納期」です。

海上という環境における課題もあります。天候が大きく影響するためです。

他にも、海上輸送に関わらず、国際輸送では取引相手国の国内情勢にも左右されやすいです。

輸送取引を安全に問題なく行うためにも国際平和と国内の安定が重要になります。

無事届いた海上輸送品を、次は国内輸送に引き継ぎます。

船会社へ予約、運賃交渉も実務に含まれます。

船積み書類

書類の記載ミスが大きな損失に繋がってしまう、国を超えた取引であるため、代金回収の問題もあります。

主な書類の内容は、商品の内訳です。内容や個数、容積、重量を記載します。

在庫や納期による、生産を調整するといった、業務は多様であるのも特徴の1つです。

船積み書類の主な書類は、以下の通りです。

  • インボイス
  • パッキングリスト
  • 原産地証明書

以上が船積み書類にあたります。

作成は取引相手国、各国の規制に適した書類を作成しなければなりません。当たり前ですが、内容は正確であることが重要です。

もし間違いがあれば、税関でストップになったり、取引相手まで届けられません。

貿易実務において重要視されるのも正確な内容の書類であるかです。海上輸送におけるトラブルの多くは書類ミスです。

海上輸送書類と、取引相手に渡っているB/Lとの内容と違うといった理由から、税関でストップし、正しい内容に修正するまで、先へは進めません。

取引相手を待たせてしまい信頼問題に関わるだけでなく、通関が認められるまで所定の場所で輸送品を停泊する、デマレージが加算されてしまい、余分なコストがかかってしまうなど、損失にも繋がります。

在庫・納期・生産調整

在庫を確認し、納期を調整したり、生産を調整したりする指示を出します。

自社倉庫を常に管理・確認しておくことで無駄なコストを抑える役目もあるのです。

反対に在庫が少ない、足りない可能性のある場合は納期を速めてもらえるよう調整します。

代金回収

国際輸送で注意が必要なのは、輸出する立場であれば「代金回収」です。

製品を取引相手に届けたにも関わらず、代金が回収できない問題は少なからずあります。

代金未回収を防ぐために銀行が保障してくれるL/Cサービスです。

輸入者にとっては取引相手へ代金を支払ったにも関わらず製品が届かない・受け取った製品が壊れているといった問題に対応してくれます。

国際輸送の主な輸送手段である海上輸送における取引をスムーズに安心して利用できる仕組みを整えています。

銀行保証L/C

海上輸送取引を銀行が保障してくれるのが、L/Cです。

事前入金の確認

事前入金を確認してから海上輸送の手配を開始することで、安心して取引を進められます。

まとめ

国際取引の輸送の多くを担っている海上輸送です。

今回は海上輸送の仕組みとその特徴、貿易実務の内容に焦点をあて解説してきました。

国を超えた取引であるため、国内輸送では考えにくいトラブルはあります。

トラブルを防ぎ、安心して取引できる環境、仕組みを整える必要があります。

海上輸送の仕組みはトラブルに対応して発展しています。

移動距離や期間は長く、より便利なデジタル化も進められています。

今後海上輸送の仕組みは更に発展することでしょう。
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