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原産地証明とは 特徴や種類、入手方法など詳しく解説

原産地証明とは、特定の国や地域で作られた製品であることを証明するものです。

貿易時に優遇関税を受けるために使われます。

原産地証明書を用いて優遇関税の適用を受けることで、輸入国は安い料金で物品を輸入することができ、輸出国は貿易競争で優位な立場をとることができます。

輸出入国の双方にメリットのある原産地証明書は、今や貿易には欠かせません。

本記事では、原産地証明についての特徴や入手までの流れを詳しくお伝えします。

原産地証明とは?

原産地証明とは、その物品が特定の国や地域で生産、加工されたことを証明するものです。

主に輸入関税を低くするために全世界で使われています。英語では、Certificate of Originと言い、C/Oと略されて使われます。

原産地証明の特徴

原産地証明の特徴を4つご紹介します。

特徴①2種類ある

商工会議所が発行する原産地証明には、特定原産地証明書と非特恵の原産地証明書の2つがあります。

この2つの違いについては、次の「原産地証明の種類」で説明します。

この2種類ともに、原産地証明には発行した輸出者が証明している「自己証明」と貿易当事者以外の輸出地の商工会議所が証明する「第3者証明」があります。

特徴②優遇関税を受けるために使われる

特定原産地証明書は、FTAやEPA加盟国に低い関税が適用されるために必要な書類です。

通常の輸出入では、WTOで決められたルールに基づき関税を支払わなければいけません。

しかしFTAやEPAを結んだ国との輸出入では優遇された関税率で貿易を行えるため、他国との貿易価格の差別化を図れます。

近年、FTAやEPA内において優遇関税での取引が一般的になってきており、これらを使用しない取引が成立しない可能性が危ぶまれています。

FTAとは

FTAとは、自由貿易協定のことです。特定の国や地域同士での物品やサービスの貿易の自由化のために、輸出入にかかる関税の撤廃・削減を定めた国際協定です。

EPAとは

EPAとは、経済連携協定のことです。特定の国や地域同士での貿易や投資を促進するために、輸出入の関税撤廃・削減や投資環境整備などを約束した国際条約を指します。

FTAのような物品・サービスの貿易自由化に加えて、投資環境の整備や知的財産保護の強化といった様々な分野での協力を含む、経済関係の連携強化を目的としている協定です。

特徴③国によって書式が異なる

貿易取引をする相手国によって、使われている原産地証明のフォームが異なります。相手国に対応している書式なのかを記入時には忘れずに確認しましょう。

一般の特定原産地証明書はFormAという書式が使われています。一方でEPA加盟国で使用される書式は、貿易をする国同士の頭文字からフォームの名称が決められています。

例えば、日本とベトナムの場合は「VJForm」、日本とインドネシアの場合は「JIEPA Form」と呼ばれます。

その他、ASEANが締結する自由貿易協定(FTA)には様々な種類のフォームが存在します。

それぞれの経済協定で使われる原産地証明書のフォームが異なるため、どのフォームがどの貿易協定に対応しているのかを確認しましょう。

特徴④輸出するたびに申請する

優遇税率を受けようとする輸出のたびに、申請が必要になります。同じ物品を同じ国に輸出する場合でも、毎回の申請が必須です。

原産地証明の種類

原産地証明は2種類あります。発行目的がそれぞれ異なるなど、いくつかの違いをご紹介します。

①特定原産地証明書

使用目的:EPA税率(優遇関税)の適用が受けられる。EPAとは経済連携協定のことで、特定の国同士での貿易において、関税の撤廃・削減を約束した国際条約のこと。
申請方法:電子申請
発給機関:日本商工会議所
原産地の確認:協定に基づく原産地規則
対象国・地域:協定の締結国

②非特恵の原産地証明書

使用目的:幅広く使用できる。契約・信用状で取得が指定されているときや通関に用いられる。
申請方法:電子申請(一部の商工会議所)や紙面での申請
発給機関:各地の商工会議所
原産地の確認:関税法を準用
対象国・地域:制限なし

原産地証明の入手方法

発給申請ができるのは、輸出者のみです。電子申請をして、各地にある商工会議所で発行してもらいましょう。
では、原産地証明書の取得までの手続きの流れをご紹介します。

手順①輸出品のHSコードを調べる

輸出する産品のHSコードを調べます。HSコードとは、貿易業務で使用される貨物品目の分類番号のことです。

HS条約に加盟している国は共通のコードを使用し、コードによって関税率が定められています。

手順②EPA税率の有無や税率を確認

輸出する産品のEPA税率の有無や税率を確認しましょう。利用する協定の譲許表かJETROのHPで、HSコードを使って調べられます。

手順③各EPAに定められた輸出産品の規則を確認

EPA税率を確認できたら、原産地規則の条件を確認しましょう。EPAを締結している国の貿易でも、この原産地規則の条件をクリアしなければ優遇税率を受けることができません。

手順④輸出産品の原産性の確認

優遇税率を受けるために、原産地規則の確認をしましょう。利用する協定によって規則が異なるので、必ず協定ごとに調べてください。

手順⑤企業登録をする

日本商工会議所HPから企業登録をします。初めてEPAを利用するタイミングで企業登録の申請をし、1企業につき1登録のみ可能です。

有効期限は2年間で、登録手数料は無料です。1度登録すると、すべての協定で利用できます。(日シンガポール協定を除く)

手順⑥原産品判定依頼をする

輸出産品がEPAで規定されている原産地規則をクリアしているか、審査があります。企業登録が済んだ企業にのみ共有されるURLから、原産品判定依頼書を提出しましょう。

原産品判定依頼時には必要な書類を用意する必要があるので、事前確認をおすすめします。

手順⑦特定原産地証明書の発給申請をする

オンラインで申請して、特定原産地証明書を取得することができます。

特定原産地証明書の発給と引き換えに、発給手数料を納付することで受け取りが可能です。

発給手数料は、基本手数料2000円+産品1種類につき500円の合計額となります。

申請内容に不備がない場合には、2営業日以内に承認されます。

原産地証明の注意点

原産地証明書は輸入通関のときに原本が必要です。

時間にゆとりのある海上輸送でも、日本から地理的に近いアジアの国々との取引の場合には、なるべく早く原本が手元に届くように輸出国と話し合いましょう。

原産地証明書が間に合わないと、通常の関税率が適用されたり原本を待っている間の待機料金が発生したりすることもあります。

さいごに 輸出入者双方にメリットのある原産地証明

優遇関税の適用を目的に使われている原産地証明は、国際間の貿易で大活躍しています。

輸入国はお得な価格で商品を輸入でき、輸出国は価格競争で優位なポジションで貿易取引を進めることができます。

結果的に原産地証明があることで、国際貿易が盛んになり私たちの生活が成り立っています。

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