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輸出免税制度とは 消費税とともに分かりやすく解説

今回は、輸出免税について解説します。

輸出免税とは、輸出取引時に消費税はかからずに免税となる制度のことです。

令和元年10月に消費税率は10%になりましたが、これが免除となるのと、ならないとでは大きな違いがあります。

輸出事業を行う方であれば是非とも活用したい制度です。

ただし、輸出免税として認められるためには、一定の要件を満たす必要があります。

消費税とともに、輸出免税制度とはどのような制度であるのか、詳細を確認してみましょう。

消費税とは

はじめに輸出免税制度についてわかりやすく理解するために、消費税とはどのようなものか簡単に確認しておきましょう。

概要

消費税は、国内での商品の販売やサービスの提供等の取引に課される税金です。

商品を購入する際やサービスの提供を受ける際は、消費税分が上乗せされた価格を支払っています。

現在、日本の標準税率は10%となっています。

10%のうち、7.8%分が消費税(国税)、2.2%分が地方消費税です。

一部の飲食料品の場合に適用される軽減税率は、8%です。

8%のうち、6.3%分が消費税(国税)、1.7%分が地方消費税です。

世界を見てみると、25%以上の高い消費税率を定めている国もあれば、消費税を課さない国もあり様々です。

納税義務者

国内取引に関する消費税の納税義務者は課税事業者です。

消費者ではありません、

消費税に関して、事業者は課税事業者と免税事業者の大きく2つに分けられます。

課税事業者とは、消費税を納付しなければならない事業者のことで、管轄の税務署長に対して確定申告書を提出し、定められた期限までに消費税額分を納付します。

一方、免税事業者とは、事業者免税点制度に基づいて消費税を納める必要のない事業者のことで、資本金が1,000万円以上等の一定の場合を除き、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、免税事業者となります。

ただし、基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者であっても、免税事業者をやめて課税事業者となる選択が可能です。

この場合、事前に税務署に対して届出をする必要があります。

納める消費税額の計算

商品販売等の際、事業者が消費者から仮受けた消費税額は、必ずしもそのすべてを納付する必要があるとは限りません。

一般課税方式の場合であれば仕入時に支払った消費税額分を控除できるなど、ほとんどの場合、納付消費税額は仮受けた消費税額より少なくなります。

消費税は、一般課税方式と簡易課税方式のいずれかの方法で計算します。

どちらの方式で計算するかは決まっており、基本的には一般課税方式となります。

基準期間の課税売上高が5,000万円以下である事業者が、事前に税務署長に対して簡易課税制度を選択する旨の届出をしている場合には、簡易課税方式で計算します。

こちらの方式は、一般課税方式より簡単に計算できることがメリットです。

一般課税方式の場合は、課税売上高の10%分から課税仕入高の10%分を引いた額が消費税納付額になります。

一方、簡易課税方式の場合は、課税売上高の10%分から課税売上高の10%にみなし仕入率をかけた額を引いたものが消費税納付額になります。

みなし仕入率は事業によって分けられており、40%〜90%の6種類で定められています。

<納付額の計算例>
①年間総売上高が1,100万円(税込10%)、年間総仕入高が550万円(税込10%)の課税事業者が、一般課税方式で計算する場合
消費税納付総額=1,000万円(税抜)×10%-500万円(税抜)×10%
=100万円-50万円
=50万円

②年間総売上高が1,100万円(税込10%)の課税事業者が、簡易課税方式(みなし仕入率80%)で計算する場合
消費税納付総額=1,000万円(税抜)×10%-1,000万円(税抜)×10%×80%
=100万円-80万円
=20万円

③免税事業者の場合
消費税の納税は免除されているため、消費税納付額は0円となる。

消費税のまとめ

ここまで、消費税について簡単にご紹介しました。

消費税納付の要否、その計算方法など、事業者によって消費税に関する状況が大きく異なります。

消費税の納付に関する各制度は複雑です。

国税庁のホームページ等と併せて、ご自身の現在の状況を確認してみましょう。

輸出免税とは

続いて、輸出免税についてご紹介します。

輸出免税制度とは、輸出取引時に消費税が免税となる制度のことです。

消費税法第7条、第30条等に輸出免税に関する記載があります。

輸出取引

課税事業者が輸出取引等を行った場合、消費税が免除となります。

消費税は国内で消費される商品の購入等の際に課される税金なので、国外で消費される場合には消費税を課さないという考え方になっています。

仕組み

輸出取引の際、商品を輸出する事業者は外国の相手方に対して消費税を加算して請求しません。

輸出取引は消費税が免税となり、加算する必要がないためです。

一方で、仕入れを行う事業者であれば、既に仕入れ時に仕入先に対して消費税を含めた価格を支払っています。

そのため、輸出事業者は消費税の確定申告と還付申告をすることで、支払った消費税分の還付を受けられることとなっています。

免税となる対象者

免税となる対象者は、一般課税方式で計算する課税事業者となります。

免税事業者や簡易課税方式を選択した課税事業者は、免除とはなりません。

免税事業者の場合、もともと消費税の納税義務がなく確定申告が不要であるため、還付を受けられないものとなっています。

また、簡易課税方式を選択した課税事業者の場合、実際の仕入額に基づいた消費税納付額の計算を行わないため、還付を受けられないものとなっています。

輸出免税の手続き

輸出免税の適用を受けるためには、輸出取引であることを証明する必要があります。

一般的な商品の輸出取引の場合、輸出許可書がそのための書類となります。

輸出許可書は重要な書類ですから、大切に保存、保管しましょう。

また、消費税の還付申告が必要です。

還付を希望する際は忘れずに手続きを行いましょう。

輸出免税制度の注意点

ここまで輸出免税制度についてご紹介しました。

制度を活用するためにはいくつかの要件をクリアする必要があり、例えば、①課税事業者であること、②一般課税方式で計算すること(簡易課税方式を選択していないこと)などがあります。

輸出事業を行う免税事業者や簡易課税方式を選択している課税事業者は、消費税の還付を受けられません。

もし輸出免税制度を活用できていない場合には、一般課税方式の課税事業者になることを検討してみても良いでしょう。

ただし、どちらにもメリットとデメリットがあり、総合的に判断する必要がありますから、安易に現状を変更することなく、十分に検証、検討してから選択するようにしましょう。

まとめ

今回は消費税と輸出免税制度についてご紹介しました。

輸出事業を行っている方であれば、既にご存知の内容であったかもしれません。

将来輸出事業を行う予定の方は、是非本記事を参考にされてください。

選択にはそれぞれメリットとデメリットがあり、総合的に判断する必要があります。

お悩みの場合には、会計士、税理士等の専門家に相談してみるのも良いでしょう。

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