プロローグ
24歳の高村君は、フォワーダーのOTS JAPANに入社して数か月の期待のホープで、航空貨物を担当している。
まだまだ一人前とはいえず、先輩に教えを請いながら毎日が勉強の日々を送っている。
そこに先輩から「高村君、西山商事の担当してみるか?」という事から、西山商事の担当をすることになった。
イタリアからの航空貨物での輸送だ。
西山商事の担当でもある石田君に電話をしたところ500足の靴の輸入でINCOTERMSはEXWだということで見積もりを依頼された。
かしこまりました!とここは第一印象が大切と元気に答え早速見積もりを取るために行動に移す。
とにかく早いのが彼の身上である。学生の時のあだなが「早打ちマック」である。
入社した当時は「みつもり」と言われると「みっつ、もり」、あっ、、森光子の事か!などとふざけたことを言っていたが、事務所内で冗談が通じない事を覚え、最近は貝のように黙ったままもくもくと仕事に取り組んでいる。