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ザ・貿易 入門編2~フォワーダーのお仕事・輸入(2)

貿易 ォワーダーのお仕事・輸入

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まずEXWということは、西山商事のイタリアのSHPRであるDOVE srlの工場集荷から成田空港、そして今回は西山商事は特に指定の乙仲がいないので、こちらで輸入通関をして西山商事への配送まで手配願いますという事になっているので調べなくてはいけない事を整理するためにざっと書き出してみた。

① FOB charge
―DOVE srl 工場集荷からミラノ空港(MXP)、OTS ITALIAの倉庫搬入までの輸送料金(OTS ITALIAが集荷するのかDOVE srlがOTS ITALIAの指定倉庫まで直接搬入してくれるのか)
―ミラノ空港(MXP)で輸出通関し航空会社に引き渡すまでの倉庫使用料も含む料金。
―OTS ITALIAの取扱料など

② AIRFREIGHT ミラノ空港(MXP)から成田空港(NRT)までの航空運賃

③ 成田空港(MXP)到着後輸入通関し西山商事の指定場所までの配送

とざっとこんなものだが、まずOTS ITALIAに①、②については聞かなくてはいけない。そのためにはDOVE srlの住所、貨物の大体の重量が必要になってくる。

そこで西山商事の石田君に連絡をとったところP.Osheet,またL/Cのコピーも入手できた。これでまずはどのオーダー分なのかもわかるし、L/Cの内容を読めば船積み条件などもわかる。
DOVE srlから貨物の集荷については場合によってはDOVE srlから直接OTS ITALIAの指定する倉庫に搬入してくれることが十分ある。DOVE srlが普段からお付き合いのあるトラック会社などがありその方が便利だから・・などの場合だ。

また航空運賃(AIRFREIGHT, AIRFREIGHT RATE)はOTS ITALIAに確認しなくてはいけないが、利用航空会社によっても運賃が違うから注意。
ヨーロッパから成田空港への直行便もあればどこかで積み替えて成田空港に到着する経由便もある。先輩から聞いた話だと、航空機の場合ヨーロッパから出ても必ず自国を経由しなくてはいけない規定があるらしく、例えばタイ航空(TG)であればバンコク(BKK)を経由するのだがそこで積み替える(航空機が変わる)ことになるらしく、そういった便を使うと積み替えの時に貨物が間違えて積み残されたり、紛失したり空港施設によっては雨が降って水濡れになったりすることがあるらしく、確かに直行便に比較したら低料金だけどそういうリスクを回避するために、OTS Japanとしては極力直行便の手配でやることになっている。

ちなみに航空運賃には国際運送協会(IATA:International Air Transport Association)が定めたIATA TARIFFといういわゆる正規料金があるが航空会社と我々国際輸送業者(Forwarder)の間では割引料金がある。なのでOTS は航空会社から仕入れてそれに利益を載せて顧客に販売するっということ。

ただ気をつけなくてはいけないのは、運賃は1キロに対していくら・・という形で決められるんだけど運賃適用重量というのがあり、それを決定するのに実重量、容積重量というのがあるのでちょっと整理しておくことにした。

実重量(Gross Weight:G/W)
 梱包後に実際にはかりに載せて計った重さ
 *商品自体の重量はNET Weightという。

容積重量(Volume Weight: V/W)
 梱包状態の「縦 x 横 x 高」をセンチメートルで計算しそれを6000で割ってでた数値とのこと。
 例えば1メートル四方の段ボールで梱包した場合
 100 x 100 x 100 ÷ 6000=166.666となり167キロというのが容積重量になる。

運賃適用重量(Chargeable Weight:C/W)
 実重量と容積重量の数値の高い方を運賃適用のための重量とする。
 つまり実重量は20キロなのに1メートル四方の段ボールで梱包すると、運賃適用重量は167キロということ。

③は、成田空港到着以降だからこれはOTSと契約のある通関業者(=乙仲)に問い合わせをして確認。本来はOTSとして成田空港などの空港に事務所を構えて手配できるといいんだけどなかなか費用対効果を考えると事務所を構えたりトラックなどの設備投資・・など大変なので大手以外はOTSのように成田空港の通関業者と代理店契約を結ぶパターンが一般的。またその通関業者にOTSのBreak Bulk Agent(仕分け業者)を担ってもらう場合がほとんど。って、Break Bulk Agentって何かという事を調べてみた。

通常はB/Bとだけ言われることが多い。
「うちはxxにB/Bやってもらってる」「うちのB/Bはxxだよ」なんて具合。具体的にはどういった契約をしているのかというとOTSの代理として航空会社のカウンターに書類をピックアップに行ってそれらの書類を持ち帰りOTSの指示に従いお客様の指定通関業者に渡しその通関業者を通じて着払い航空運賃などHAWBに記載されている料金を回収する事をやってくれています。OTSはそのB/Bに対して委任状(航空会社に対して、OTS あてに届いた書類はこの業者にお渡しくださいというもの)を発行することでB/Bは航空会社から書類をピックアップできるわけだ。

でもB/Bもボランティアではないので書類1件あたりいくらという形でOTSと契約をしている。この料金の事をB/B feeと呼んでいる。

西山商事の場合は特に決まった指定通関業者がないらしいのでOTSの手配で輸入通関、そして配送も取り扱うことになる。

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