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ザ・貿易 入門編1~輸入って難しいの?(4)

貿易 フォワーダーのお仕事・輸入

帰国後の手配

さて出張報告を上司にしたところ上司から「ところでどのフォワーダーを利用するの?」と聞かれた。過去の海外事業部の実績をみるとOTS JAPANとなっている。

そっか!EXWの場合イタリアでの荷送人(SHPR)からの集荷から到着まですべて荷受人(CNEE)である西山商事に責任負担があり輸送費を全部負担するのだから当然に国際輸送業者フォワーダーを指定できるんだなと気が付いた。そりゃあそうだろ・・荷送人(SHPR)であるDOVE srlに任せたら適当なフォワーダーを利用されて日本に代理店がないなど不便が生じる可能性あるし料金もいくらになるかわからないのだと困るからね。

ということでOTS JAPANに連絡をすることにした。早々にOTS JAPANから営業マンがきてくれた。
恥ずかしながらどこまでやってくれるのか聞いて教えてもらったのが;

①集荷から到着までの料金見積もり
イタリアでの集荷、輸出通関諸掛り、航空運賃(MXP/NRT)そして特に
西山商事は通関業者(=乙仲)が決まっていないので成田空港到着後もすべてOTS JAPANに任せることにする。

②貨物の出荷準備などスケジュール
DOVE srl,つまり荷送人(SHPR)の担当者、住所、連絡先、今回のオーダー分の番号(P.Oナンバー:purchase order number)をOTS JAPANに伝えるとそれでOTS JAPANが同社のイタリア代理店OTS ITALIA SPAを通じてDOVE srlに密に連絡をとり出荷準備(Cargo ready date)などの確認から実際の集荷、船積みなどをやってくれて都度、西山商事に連絡をくれることになった。
こうなるとあらかじめ納期など社内的にいろいろと準備できるので大助かり。
あとはL/Cを開設して準備OKだね。

ところで海外から輸入する場合どんな書類がいるのかふと気になったけど調べるのが面倒なのでOTS JAPANに聞いてみることにした。
まず通関に必要な書類は基本下記の通りとのこと。今回は航空貨物なので航空貨物の場合で教えてもらえた。

①航空運送状(HAWB: House Air Way Bill)
航空運送状にはMAWB(Master Air Way Bill)とHAWB(House Air Way Bill)の二種類がありMAWBは航空会社とフォワーダーとの間での運送契約に基づく運送状。
HAWB(House Air Way Bill)はフォワーダーと荷受人あるいは荷送人との間での運送契約に基づく運送状らしい。つまり今回の場合はOTS JAPANと西山商事との間での運送状だね。まあ、宅急便の日通やヤマト運輸の運送状と同じだね。

②インボイス(Invoice: Proforma Invoice, Commercial Invoiceなど)
貨物明細でありSHPRからCNEEへの商品代金請求書にもなるらしい。
今回の場合はDOVE srlから西山商事への請求書にもなるということだね。
でもインボイスといってもProforma InvoiceとCommercial Invoiceがあるらしいけど違いはProformaは(仮)という意味もあるからSHPRがCNEEに出荷前に確認するためのものでCommercialは貨物と一緒に付いてくるものだね。でも実際にはあんまり違いはないらしい。

③パッキングリスト(Packing List)
インボイスが商品明細でそれぞれの品がいくらかなどと金額がわかるようになっているのに対してパッキングリストは2個以上の貨物になる場合にどの箱にどの商品が入っているかをわかるようにしているリストだね。

基本的には上記3つが輸入通関に必要な書類。商品によっては他にいろんな書類が必要なのもあるらしい。
ただ靴の場合は関税割り当て(関割=T/Q Tariff Quota)というのがあって年に一度、経済産業省に申請して承認がおりたらその数量は関税割り当てを利用すれば関税がグンと安くなるというものらしい。うちは3000足の関割を持ってるから今回は500足だから十分対応できるよ。

*ちなみに革靴の場合は関割を使わないと1足当たりの関税は30%か\4,300/足の高い方を適用されるけど関割を使えば17.3%~24%です。

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