①のLatest shipping dateは「遅くともいつまでには船積みして!」というもので、当然 西山商事のお客様との納期がありますし、特にイタリアなどは蕎麦屋の出前と同じで納期を守らないと聞いたので、まずここでバチッと日にちを決めることが大切。
イタリア人に何かを聞いて[Non c’e’ problema!]=問題ないよ!と答えたら大体問題があります。
②のexpiry dateはL/Cの有効期限、簡単にいえばこの指定された日を過ぎたら買取はできないよ~というもの。
③も大切。なぜならば全量商品の準備ができないからと分割で出荷されるとその 度に輸出通関料やら輸送量などがかかってきて割高になりますし第一納期にも影響が出てきます。
また貿易条件の確認も大切。ベテラン或いは知ったかぶりの貿易経験者の間では 建値という言い方もする。
英語で言えばtrade termだが専門的にいうと国際商業会議所(ICC=International Chamber of Commerce)が策定した取引条件、つまりインコタームズINCOTERMS(International Commercial Terms)という定義がありこれで国際貿易条件を定めている。
全部で11種類あるのだがまあ、覚えておくべき主要な条件は下記くらいかなあ・・
①EXW(Ex Works): 工場渡し
売主の施設や指定場所(工場、倉庫など)で引き渡す。引き渡した後は売主としては「関係ないよ、知らないよ」という事。
買主の責任範囲(支払い範囲):集荷から買主のもとに貨物が届くまで
②FOB(Free On Board):本船渡し
指定船積み港、空港で本船、航空機に積み込み地点で売主の責任完了
売主の責任範囲(支払い範囲):集荷から輸出手配し本船、航空機に積込むまで
買主の責任範囲(支払い範囲):航空運賃、海上運賃以降買主のもとに届くまで
③CFR(Cost & Freight):運賃込み
買主の指定空港到着まで。
売主の責任範囲(支払い範囲):集荷から指定空港到着まで
④CIF(Cost Insurance & Freight):運賃保険料込
③に保険も売主が加入する。
あっ、売主は荷送人(SHPR:shipper)といい買主は荷受人(CNEE:consignee)というらしい。もっと厳密にいうと売主と荷送人はsupplierとshipperと分ける時もあるらしい。
その他には、インコタームズとしてはFCA(Free Carrier)運送人渡し、つまり輸送業者の指定する場所まで届けるという方法。
DAP(Delivered at Place)仕向地持込渡し、DDP(Delivered Duty Paid)関税込持込渡し・・などかなあ。
まあ最初は、上記4つのインコタームズを覚えてから徐々に他のを覚えていけばいいかな。
ポイントは、どちらが危険負担=料金負担するかという事。
これが輸送業者には一番大切な事。なぜならば運賃(航空運賃、海上運賃)を支払う側が輸送業者を決めるから。
輸送業者は正式名称は利用国際輸送業者といって英語でかっこよくいえばフォワーダー(Forwarder,Freight Forwarder)という。
NVOCC(Non Vessel Operated Common Carrier)つまり船とか所有してなくてスペースを借りて輸送するフォワーダーの事。
石田君は、L/Cを開くこととEXWという取引条件をDOVE srlとの間で結び達成感を感じながら、翌日はミラノ観光をし、本場ティラミスを堪能しその後帰国した。